1月19日大滝アドベンチャーツアー「ニョロニョロ」を見る雪上散歩に参加した。
大滝コミュニティプラザに集合して、リーダーの方から概要をお聞きして、着替えを済ませ、出発地点までは各々の車で出かける。10分くらい走った所が出発地で、ここでスノーシューという西洋かんじきを着けて、雪上の散歩に出発だ。
きょうのパーティは、男性のリーダーの方、女性のサブリーダーの方、北海道新聞の記者の方、そしてわれわれ夫婦の計5名である。
緩い雪原の登りから入り、やがて樹林帯の中を歩く。スノーシューは少し持ち上げ気味に歩く。登りではつま先側に力を入れると、裏の爪が雪に食い込み滑りづらくなる。
しばらく樹林帯を歩くと、沢に下る急な斜面に出て、ここはスノーシューを持ち上げて尻すべりで下る。この後は沢沿いの道をゆっくり登る。道をアーチ型に囲む木に雪が積もり白いトンネルになる。木々に積もる白い雪と仰ぐと青い空がある。雪の森の中を歩くという風情である。
1時間くらい歩くと目的地に到着。茶色い岩肌に横穴がぽっかり開いて、天井からは氷柱がつららのように垂れ下がり、地上からは円筒形の氷柱が上に伸びる。高い物は1m以上の高さがある。入り口付近からその光景だが、洞窟の奥にはもっともっとその光景が続いている。
何とも不思議な光景だ。ガラスのような氷柱が天井から垂れて、地上から伸びている。その数も半端でない。ニョキニョキとすごい数の柱がある。氷柱がないわずかな通り道を歩いて洞窟の奥の方に入っていく。みんなただただこの氷の芸術作品に見惚れる。不思議といえば不思議なことだ。何でこんなに多くのガラスのような氷の柱ができるのだろう!?微妙な温度条件、湿度条件がこの洞窟にそろったからではあるのだろうが、目の前でこの作品を見ると、自然のたくみを感ぜざるえない。
しばらく洞窟内で写真を撮りまくり、明るい外に戻った。洞窟の前の雪原でコーヒーブレークとなった。暖かいコーヒーと大滝名産のアロニエのクッキーをいただきながら、おしゃべりする。
晴れた日の雪のある山道でのコーヒーブレークは、昔の山でのスキーのツアーの休憩を思い出させる。真っ白の雪、木々に積もる雪、晴れた空、暖かい飲み物を口にするほっとするひと時。
休憩後、またスノーシューを着けて、帰路に立つ。スノーシュー歩きも少し慣れてきて、来た道を戻る。周りの風景を楽しみながらリーダーに付いて歩く。オレンジ色のうめもどきの実やドライフラワー様になったアジサイの花も道脇にあった。一生懸命歩くと汗ばんでくる。出発地点に戻りスノーシューを外して、お疲れ様でした、となる。
このツアーの楽しみは、洞窟のニョロニョロなるもの、普段見たこともない自然の芸術作品を見ることがメインなのだが、実はその場所に行くまでのプロセス、広い雪原や、樹林の中、尻すべりのできる斜面、沢沿いの道、雪を付けた木々のトンネルなどを見ながらの雪上散歩にも、大いなる楽しみがある。夏の草や木々の葉が生い茂る景色と異なる冬ならでの白い世界、そして晴れた時の青い空とのコントラストが作る清潔な色味の世界を、歩きながら目的地に向かうこと自体が楽しいことなのだ。冬だから行ける所、見える景色があって、そのような場所に行くときの道具としてスノーシューというものがあるのだ、ということを体験させてもらったツアーであった。
08-2-11記